体に良いものを食べる、有害な環境を避ける、病気の原因を取り除く、根本治療と病気の予防
全ての感染が問題というわけではない
私達は絶えず、菌やウイルスに感染しながら生きています。飲んだり食べたりすれば、少なからず感染します。しかし、全ての感染が問題というわけではありません。納豆を食べて枯草菌に感染しても問題なく、体は健康にさえなります。乳製品は問題あっても、乳酸菌は免疫力を高めてくれます。全ての菌を悪者扱いする必要はなく、問題はバランスであり、有用な菌とは共存することが重要です。
菌が腐敗することが問題
菌が有用か害かの分かれ道は、腐敗か発酵かです。全ての微生物を害と見なして攻撃すると、腸内細菌も一緒に殺してしまうことになります。有用菌を増やし、発酵によって腐敗を防ぎ、腸内バランスをとることが健康維持への鍵となります。体に良い食事を選択することは、他のどの要素より重要かも知れません。体を酸化させる食品を多く摂っていると、腸内は腐敗しやすく、発酵食品や還元力のある水などを積極的に摂っていると、発酵しやすくなります。病気になるか健康でいられるかは、食べた物、飲んだ物の選択で大きく左右されるのです。発酵文化の進んだ日本が長寿国であることが全てを物語っていますが、簡単で便利な食事に変わるに従い、病気が増え続けていることも事実です。
血流が滞ると腐敗しやすくなる
私達の体は血液によって守られていますが、血流が滞ってしまうと、腐敗が始まり、健全な微生物バランスを崩します。血流が無くなった心臓は腐って心筋梗塞となり、肝臓であれば肝硬変から肝臓がんへと進行します。血流が無くなった組織は、大なり小なり免疫が働かずに腐敗しやすくなりますが、この血流の最も滞りやすい場所は、実は歯なのです。
虫歯が病気をつくる
虫歯で神経まで腐ってしまったり、神経を取ってしまった場合には、そこに微生物が停滞しやすく、全身に毒素を散らすことも少なくありません。感染という点でも、歯は重要な要素で、なるべく神経まで悪くならないように、よく磨いておく必要があります。歯科医の多くは、神経を取った歯であっても、薬で微生物のコントロールができると考えていますが、厳密にはできません。私達の体に害が無く、微生物の繁殖を抑えることのできる薬があるのであれば、肉や魚の保存に冷蔵庫は必要なくなり、その薬を注入すれば済むことなのですが、そういったものは存在していません。また、神経を取ってしまった、死んでしまった歯の場合は、微生物の生存できるスペースを極力減らす密閉治療が必要です。歯の感染源を取らなければ、完全に感染を防いでいることにはならず、歯とは遠く離れた部位に病気をつくる可能性が少なくありません。
炎症が発がん性を高める
がんになる可能性も、実は感染と炎症が大きなポイントとなります。がん細胞は毎日3千から1万個できるといわれますが、健康で炎症のない人の免疫は、これらのがん細胞を攻撃して体を守ってくれます。しかし、炎症のある人の免疫は、がんよりも炎症に対処するため、がん細胞への対応がおろそかになり、発がん性を高めてしまうのです。炎症を体に残しておくことは非常に問題であり、そういう意味でも、神経を失った歯の影響は無視できません。